Noto Serif(源ノ明朝, Source Han Serif)で論文を書きたかった話
最近 Noto Serif CJK(源ノ明朝, Source Han Serif)が出たので,今書いている論文に使いたい!!ということでチャレンジした記録です.
何が難しいか?
ウェブ系のノリだと,font-family 変えればいいんじゃね??という感覚なのですが,TeX ではそうは行きません. TeX でフォントを扱う難しさについてはこちらに詳しく書かれています. TeXとフォント - TeX Wiki OS の機能を経由せずにフォントを扱わなければならないところが難しみなんですね〜
XeLaTeX でおk
pLaTeX でなんとかフォントを設定しようとするのは大変だと思うので,ここでは XeLaTeX を使うことにしました. 参考までにプリアンブルを載せます.
\documentclass[xelatex,12pt,a4]{bxjsbook} \XeTeXgenerateactualtext=1 \usepackage{xeCJK} \usepackage{zxjatype} \setCJKmainfont[BoldFont={NotoSansCJKjp-Medium.otf}]{NotoSerifJP-Regular.otf} \setCJKsansfont{NotoSansCJKjp-Medium.otf} \setCJKmonofont{NotoSansMonoCJKjp-Regular.otf} \XeTeXlinebreaklocale "ja"
そして,このファイルと同じ場所に必要なフォントファイル群を置いておきます. ここでは,本文中の太字部分には Medium ウェイトの角ゴシック体を使う設定になっています.
ここでは英字フォントはデフォルトを使っていますが,英字フォントを指定したい場合には \setmainfont
コマンドを使えば OK です.
xelatex paper.tex bibtex paper xelatex paper.tex xelatex paper.tex
とすればひとまず PDF が出来上がるはずです.
paragraph コマンドに関する追記
pLaTeX の jsbook に相当する bxjsbook クラスですが,どうやら \paragraph コマンドを打ったときに■が出てこないようです. この問題はこちらで取り扱われています.この■を和文扱いするよう,\xeCJKDeclareCharClass{CJK}{`■} を加えるとよいそうです. oku.edu.mie-u.ac.jp